建設業許可を解説 第8回/営業所とは
「営業所」とは、本店、支店、常時建設工事の請負契約を締結する事務所をいいます。この場合、実体のない単なる登記上の本店、支店、建設業と関係のない業務のみを行う本店、支店などは該当せず、建設業と関係があっても単なる作業場、資材置場、連絡所、特定目的で臨時に設置される工事事務所などは、建設業法上の「営業所」には該当しません。
「営業所」に該当するか否かを判断する際の注意点は、本店、支店が請負契約を常時締結する事務所でない場合であっても、他の営業所に対して請負契約に関する指導監督を行うなど建設業に係る営業に実質的に関与していれば、建設業法上の営業所に該当するということです。
「常時建設工事の請負契約を締結する事務所」とは、請負契約の見積り、入札、契約締結の手続きなど、契約締結に係る実体的な行為を行う事務所を指します。さらに、契約書の名義人がその営業所を代表する者ではなく、たとえば、本社の社長や専務などの名義であっても、】契約の実体がその事務所で行われていれば、「営業所」に該当します。
複数の営業所がある場合は、建設業を営む営業所を統括し指導監督する権限を有する1ヵ所の営業所を「主たる営業所」といい、そのほかを「従たる営業所」といいます。
営業所には、営業所ごとにその営業所で営業する許可業種に対応する専任技術者を配置する必要があります。また、営業所の代表者は、建設業法施行令第3条に規定する使用人(政令第3条の使用人)として、契約締結などの権限を委任され、欠格要件に該当しないこと、および常勤であることも必要です。
このほか、「営業所」には帳簿の備付けおよび保存義務があり、事務所には許可標識の掲示義務があります。
公共工事では、発注者の管轄区域内に営業所があることが入札の参加資格になる場合があるので、営業所の配置は、営業上の重要なポイントになります。
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